一次元セルオートマトン・ルール110のカオス
**説明書き**
一次元セルオートマトンというのは、Stephen Wolfram(スティーブン・ウルフラム)の一次元セルオートマトンとrule(ルール)のページに詳細を書きましたが、横一列に並べた白と黒のタイルに対し、ルールに従って下の段に白と黒のタイルを並べていくというものでした。
例えば下の画像のような模様を描くことができます。
この画像では、一番上の段に、白と黒のタイルをランダムに並べています。
その下に一段ずつタイルを並べていったのですが、その並べ方のルールは右上の8つのタイル図で表しています。
例えば、黒いタイルが横に3つ並んでいたら、真ん中のタイルの下に白を置くというのが読み取れます。
画像左上のRULE 5というのは、右上のルールを数字で表したものです。
5は2進数で00000101となりますが、0を白・1を黒と置き換えると、右上のルールと並び順が同じになります。
**説明書き終わり**
さて、このページでは、RULE 110で上のようなパターンを描いてみましょう。
初期条件として、一番上の段の真ん中だけ黒のタイルにし、他は白のタイルにしてパターンを描いてみます。
ここから始め、ルール110に従って下段を追加していきます。
すると、下の画像のようなパターンになりました。
ルール110に従って作られたパターンは、左半分の三角形になっています。
右半分に黒いタイルがない理由は、右上の8つのルールのうち、左から4番目の「黒白白」の下が白になるという部分と、8番目の「白白白」の下が白という部分に依っています。
パターンを眺めてみると、たくさんの三角形っぽいものが並んでいます。
今度は初期条件をランダムにして、3回ほどパターンを作ってみましょう。
ところで、このルール110の模様によく似た模様を持つ生物がいます。
イモガイという貝の貝殻の模様がルール110にそっくりです(画像はリンク先のWikipediaをご覧ください)。
このようなルールで作成したパターンが、なぜ動物の模様と似るのか、考えてみるととても面白いものです。